Wednesday, July 25, 2007

日本産コメ、中国で発売再開…価格は現地産の20倍

26日、北京市内のスーパーで販売が開始された日本米
 中国の北京、上海で26日、輸出が解禁された日本産コメが2003年以来4年ぶりに発売された。
 価格は現地産より大幅に高いが、日本側は味と安全性を売り物に、中国の富裕層を中心に売り込んでいきたい考えだ。政府は世界的な日本食ブームも追い風に、2013年までに農林水産物の輸出額を現行の約2・6倍の1兆円規模とする「攻めの農政」を進めており、中国へのコメ輸出再開に、大きな期待がかかっている。(北京 寺村暁人、経済部 梅津一太)
 ◆贈答用にも
 北京市のイトーヨーカドー亜運村店では、午前9時の開店と同時に、新潟産コシヒカリと宮城産ひとめぼれの2品種が発売された。2キロ・グラム入りの袋を9袋も購入した一番乗りの会社員・銭盛利さん(50)は、「上海で日本のコメを食べ、とてもおいしかったので買いに来た。全部自分で食べるつもりだが、おいしければ知人や親類にも贈りたい」と満足気だった。
 店頭では炊きたてのご飯も提供され、試食の輪が広がった。円年妹さん(94)は「こんなにおいしいコメは食べたことがない」と感想を述べた。
 価格はコシヒカリが2キロ・グラムで198元(約3200円)、ひとめぼれが同188元(約3008円)。これに対し、中国産は安いもので同8元程度と、価格では20倍以上のハンデがある。しかし、中国のコメの年間消費量は2億トン超と、日本(約900万トン)の20倍以上。都市部では富裕層が急速に増えており、高級食材や贈答用として受け入れられれば、潜在的な市場規模は大きいと関係者は期待する。
 前日には北京の日本大使館で、中国の関係者を招いての試食会も開かれ、スシなどの和食が振る舞われた。
 ◆ブランド通じず
 ただ、価格が高いこと以外にも、日本産コメの普及には課題が残る。
 すでに中国では、「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」の中国表記である「越光」「一目惚」が商標登録されている。このため、ヨーカドーで発売されたコメの袋にも漢字ではブランドが表記できず、「新潟県産」「宮城県産」とあるだけ。日本で培ったブランド戦略は最初からタガがはめられている。
 日本産コメの対中輸出は、害虫の検疫問題で03年に停止されていたが、今年4月に中国の温家宝首相が訪日した際に解禁が決定した。6月24に第1陣の24トンが横浜港から初出荷されていた。
 ◆リンゴ、緑茶も
 政府は、対中コメ輸出の再開を弾みに、農林水産物の輸出拡大に力を入れる考えだ。安倍首相は「農林水産物や食品は国内向けという固定観念を打ち破る」として、輸出額を06年の約3700億円から13年に1兆円に増やす目標を掲げている。
 日本の農林水産物は、海外でも「見た目が美しく、おいしい」との定評が高い。しかも、世界的な健康志向の高まりを背景に低脂肪の日本食がブームとなっており、着々と販路を拡大している。
 香港、台湾で高級贈答品として浸透しつつあるリンゴの輸出額は06年、前年実績の7%増の57億円に達した。欧米で人気の緑茶も前年に比べて45%増の31億円に拡大した。輸出額全体でも前年に比べて13%増加している。

YOMIURIより
 20倍ものお金を払って買うのぉ?

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