Tuesday, May 13, 2008

【都江堰(中国四川省)=竹内誠一郎、北京=佐伯聡士】中国国営新華社通信は13日、中国南西部の四川省ブン川(せん)県で発生した地震の死者が1万人に迫っていると伝えた。(ブンはサンズイに「文」)
 同通信が同日午前、民政省のまとめとして報じたところによると、四川、甘粛、陝西、雲南、山西、貴州、湖北の各省、重慶市の8省・直轄市で、家屋の倒壊などによる死者が計9219人、倒壊家屋が50万戸余りに達している。最も被害が大きかった四川省では、学校の倒壊による生徒らの生き埋めが相次いでおり、救出作業が進むにつれて犠牲者はさらに膨らむ可能性が出てきた。
 胡錦濤・共産党総書記(国家主席)は12日夜、政治局常務委員会議を開き、地震の損失を最低限にとどめるよう最大の努力を払うことを決めた。温家宝首相をトップとする地震対策救援総指揮部を発足させ、温首相が12日夜から、震源地に近い四川省都江堰(とこうえん)市に乗り込み、陣頭指揮をとっている。すでに2万人近い兵士と武装警官が救援活動を展開しているほか、さらに、兵士2万4000人を被災地に空輸するなど、国を挙げての救援活動が本格化してきた。
 新華社電によると、死者は四川省で8993人、甘粛省で189人、重慶市で8人となっている。被害の大きかった四川省北川チャン族自治県の中心部では、80%の建物が倒壊、周辺では大規模な山崩れが起きた。住民1万人中4000人が危険な状態を脱したが、その他は行方不明のままだ。同県にある中学校では、6階~7階建ての建物が倒壊し、がれきの下に、教員と生徒少なくとも1000人が生き埋めとなっている。震源地周辺の負傷者は7000人近いという。
 国営中央テレビは13日朝、四川省雅安市発で、家屋の倒壊などにより5万人が帰宅できない状態にあると伝えた。道路、水道、ガスのライフラインが各地で寸断され、被害を受けた学校は492か所に上っている。
 新華社電などによると、四川省の被災地には九寨溝など観光地が多いが、13日午前現在、外国人が死傷したとの報告はない。ただ、13日午前現在、地震の起きた同省アバチベット族チャン族自治州内に、英国の団体観光客約15人を含む観光客2000人余りが取り残され、安否が確認できない状態にあるという。
 12日深夜には、甘粛省で鉄道のレールが変形したことから、ガソリンなどを積んだ貨物列車が脱線し、炎上する事故が発生している。
 一方、閉鎖されていた成都空港は13日再開された。
(2008年5月13日14時12分 読売新聞)

それだけ人口も多いんですよね

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